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2000年11月首里城跡などとともに琉球王国のグスクおよび関連遺産群としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。
文字どおり王国最高の御嶽とされ、国家の最高神職である聞得大君が管理した。聞得大君の就任儀式「御新下り(おあらおり)」がおこなわれた御嶽だそうだ。かって琉球の御嶽はその全てが男子禁制であり、斎場御嶽では庶民は入り口の御門口(うじよーぐち)を越えて進入することは許されず、国王であっても、御門口より先に入るには女装に改める必要があったとか。
あたりに漂う神霊を思わせる聖域と言おうか、沖縄の伊勢神宮のような場所と言えば、少し分かるようなきがする。
大庫理(うふぐーい)・・・「御新下り」の儀式の際の中心的場所であり、聞得大君の「お名付け(霊威づけ)」儀式が行われた場所。「大きな部屋」の意味。
寄満(ユインチ)・・・・・・首里城内の国王の食事を作る厨房と同じ名前とのこと。
の2箇所を拝み、三角岩の入り口をくぐると、久高島遥拝所・三庫理・チョウノハナの拝所がある。
さて琉球王国の聖地であるこの地に足を踏み入れたとたんに、まるで悠久の昔にトリップしたような錯覚に陥った。ただの土壁、聳え立つ岩肌、稚拙に並べられた岩でありながら、目に見えぬ何かを感じる。私にはそれ以上の霊感は無いが、外人の男性と同行していた若い女性は、じっと大庫理の前に跪き、至福恍惚の表情を浮かべておりました。沖縄のよって来たった根源を覗ける場所として欠かせぬところでしょう。
今回の旅行は三男夫婦の招待旅行とあって、二泊三日と知らされていただけで、どこに連れていってくれるやら、全くお任せで、M美ツァーコンの指示に従うという、まったく気楽な旅行です。
首里城の次に向かったのが、「ひめゆりの塔」。沖縄戦の犠牲者の象徴として語り伝えられるひめゆり学徒(沖縄女子師範・沖縄県立第一高女)のあまりにも悲惨な物語はおぼろげながら分っているつもりでおりましたが、その認識の甘さに気づかされることになりました。献花台に山と盛られた花を前にしてお祈りを捧げた後、隣接のひめゆり平和祈念資料館を見学する。その光景は今までにも目にした沖縄戦、あるいはそれ以前の、太平洋各所で繰り返し行われた、米軍の圧倒的な物量作戦で日本兵が、すりこぎですり潰されるように殲滅されると同じ光景でありました。悲惨さは、これに加えて、沖縄県民を米軍の盾のごとく扱った日本軍の冷酷さが伺いしれたことでした。また、沖縄処分以降、皇民教育の尖兵としての役割を担った師範学校生徒が真っ先に駆り出され、無責任に放り出されたための犠牲がその大半だったことが明示されておりました。
広島の原爆記念館も深刻な現実・事実を突き付けられましたが、このひめゆり館で、犠牲になった227人(生徒211名・教師16名)の遺影を目にしたとき、おもわず一人一人のお顔を見つめ、一人残さず哀悼の気持ちを捧げ続けたことでした。生存者の一人、比嘉女史が証言者として、むしろ淡々とそのときのお話をしておられるのを拝聴。沖縄は未だ米国の統治領であり、そのことを本土の我々が気づかぬふりをしているにすぎないこの現況を反省すべきと鋭く指摘されているようで誠に辛いお話でありました。
ところで、沖縄と言えば、太平洋戦争で唯一内地・本土で地上戦があったところであります。私が4歳、明石・西新町で川崎航空機工場を狙った戦略爆撃にさらされて、逃げ惑っていたころ、この日米最後の大規模戦闘となった沖縄戦は戦われた。この想いは今回沖縄を訪れてみて想像以上に心に刻まれていて、初めて沖縄の島々を機上から確認した際、思わず両の手を合わせていたことから解る。単なる観光旅行、物見遊山とはいかないのである。先日も久しぶりにサンデー毎日に目を通した際見つけた「昭和史の大河を往く」の本土決戦幻想(3)に昭和20年11月1日開戦とする南九州上陸ーオリンピック作戦、その南九州を足がかりに本土・関東侵攻を目的とした昭和21年3月1日開戦とするーコロネット作戦の前哨戦であった沖縄戦ーアイスバーグ作戦とあった。沖縄戦に続き広島・長崎の原子爆弾、8月15日の玉音放送がなかったら、この両作戦が実施され大日本帝国が徹底抗戦した場合を考えるだに、身の毛がよだつ思いがする。その貴い犠牲総数188,136人と言われているが、沖縄戦の沖縄県民の犠牲者は15万人にのぼるとされる。
首里城を最初に訪れて、この邦は中国・朝鮮・南方諸島および薩摩の通商交易の中継点としての宿命を帯びた、異文化合い交わる中、中国との進貢貿易を継続するために、薩摩支配を隠蔽するためにも、大和めきたるものを排除したとされるが、やはり琉球民族と定義するべきと直感いたしました。
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永遠の自営業者で好奇心の塊。
自他ともに許す体育会系ミュージシャン(SoccerとTronbone)