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今、安部龍太郎が面白い。勿論その取り上げるジャンルにまず興味があり、書き様が好みであります。司馬遼太郎の本題はさておきと横道にそれて薀蓄を語るのも面白いし、津本陽のように歴史の教科書を読んでいるような生硬さも捨てがたいが、今安部龍太郎にはまっている。
キッカケは神戸新聞・夕刊に連載中の、「下天を謀る」を読み出したこと。その主人公が藤堂高虎であったこと。もう我が祖と呼ぶことを自分勝手に許している、津野親忠公が豊臣秀吉への人質として大阪城にあった際、国が土佐と宇和島と隣りあわせであったこともあって、入魂の仲であったとか。弟・盛親に謀殺された際に、家康にいち早く通報したのが、高虎であったこと。それでいて、案外高虎を主人公にした歴史小説は珍しいことからであります。
連載は163回・第5章 消えた百万石(九)が本日。時あたかも、朝鮮征伐前夜。無謀な大陸進攻という作戦を推し進めようとする、秀吉と三成。対して何とかこれを止めなければ、人民を苦しめるばかりとなると諌める秀永と高虎そして利休。結局、我が子ならずの秀頼に天下を継がす為の中央集権強化の為の戦を止めようとしたばかりに死を賜った利休の姿も描かれていくのでしょう。
歴史小説を書く上で、一番求められるのが、事実・考証の深く正しいこと。オリジナルな歴史理解、そして程よい虚構を無い混ぜて、荒唐無稽にはしることがない。この節度をこの作品では、かなり堅苦しいほど守っておられる。毎日切り抜いておりますが、一日分の文章を読むのに3分とは懸からない。しかしこの作家には歯ごたえを感じて、少々欲求不満になっていたところ、播磨町の図書館で「戦国秘譚 神々に告ぐ」を見つけて、一気に読み込んだ。
後奈良天皇が崩御して正親町天皇が即位の式を挙げるまでを物語る。主人公は若くして関白となった近衛前嗣(前久)を中心に、朝廷側からみた戦国の有様がなまなましくえがかれている。たぶんに伝奇的書きぶりで、ついてゆけない場面もあるが、三好長慶・松永久秀・西園寺公朝の関係を分かり易く絵解きされていて面白い。
その文中、武田晴信(信玄)に及び、武田氏の氏神のうち塩山の恵林寺も武田の保護を受けて栄えていて、信玄の先祖武田信成が、この恵林寺住職・絶海中津(南北朝から室町前期にかけての禅僧で津野の人)によって、生前に我が死後の冥福を祈る逆修供養を行ったとの記述を見つけて、いよいよ龍太郎さんが好きになる。

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