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 東郷外相の甲案は天皇制護持だけを唯一の降伏条件としていた。阿南陸相が書いた乙案は、天皇制護持の他に、占領不可、軍の武装解除不可、戦犯指定不可の三つの不可条件を付け加えた徹底抗戦玉砕論であった。
東郷外相と元老の平沼枢密院議長と、日独伊三国同盟反対論者だった米内海相が甲案を支持すると、阿南陸相、梅津、豊田陸海両総長は乙案支持。阿南陸相は「敵の本土上陸作戦をとらえ痛撃を与えてから好条件で和平したいと存ずる」と所信を述べた。
さて甲案賛成3名、乙案賛成3名で、議して決せざるとき、鈴木貫太郎首相(海軍大将)は天皇の裁下を求めた。そして天皇は甲案を採った。
思えば、開戦の詔勅を求められた際も、すでに決定された上奏を裁下するということで、天皇の意志による判定の逆転は決してあり得ないし、天皇の意志表示を以て事が左右されるような事はなかった。
しかし、ここにきて遂に国家首脳が雁首を揃えて天皇の判断に全てを委ねると言う未曽有の事態に立ち至った。

思えば、天皇ほどに近来これ程重い判断を求められた人間が一体何人居たことか。
二つの原子爆弾とソ連参戦というダメ押しがあったとはいえ、甲案を取れば、軍による反乱・クーデターの可能性もあり、事実玉音放送の録音盤を巡ってその動きがあった。
そして、以後43年、その判断が正しかったかどうかの十字架を背負って過ごされた天皇の心中がどれほどのものであったのか、今更ながら、近頃の国家指導者の情けない体たらくを見るにつけ、思われてならない。



かくして8月15日正午天皇の降伏受諾は放送された。

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