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 このような状態で、須崎の土民等が、有力な城主を得んとする心は、丁度干天に雨雲を望むに近いものがありました。人々は寄ると触ると、その話ばかりしている様な所に、その願いを聞いたかのように経高一行が現れた。
その様子を観察してみるに、どう見ても尋常一様の人とは思われず、天晴城主として仰ぎ奉るのに何の不足も無い。人々は『天がこの人をして、城主に降して下すった』と思い、言葉を尽くしてその願いを伝えた。
一方、その申し入れを受けた経高は、不肖の身を持っては受けがたいと再三固辞した。
然し、人々は中々承知しないどころか、終いには全員が地に伏してなお嘆願を続けた。
そこまでされてはさしもの経高もただ固辞するだけでは済まなくなって、己の身の来歴を語らねばならないようになった。
止むなく、『私は、罪を受けている者であって、この天地に身を置く所も無い日陰者で、城主となるのは天子様に対し奉り、誠に恐れ多い事であるから、その事だけは思い止まって貰いたい。逆に我々から折り入って頼みたい事があって、それは外でもなく、この土佐の国は、遠国であることから、とくに都へは船路によるしかな土地であることから、身を秘す上では好都合のところである。そこで我々は先ず床鍋に入って庵を引き結んで侘び住まいをしようと
思うから、悪しからず、国主に願って欲しい』旨を申し出た。
人々は、この話に耳を傾けていたが、一一理があるので、終いにその願いどうり、国主に頼み、床鍋にその住居を定められるよう力を尽くした。
国主も人々の願いを聞き入れこれを許したので、経高は、ここに安棲の地を得た。
かくして津野700年の基礎を定めるに至った。

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